ギ酸メチル硬化アルカリフェノール樹脂 PHENIX-800
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- 熱間亀裂対策を教えてください。
-
- 木粉やクルミ粉末などのクッション材を使用する。
- 肌砂のうしろに発泡模型などを「あんこ」代わりにする。
- 発生し易い場所に冷金やクロマイト砂、ジルコン砂、合成ムライト砂を当てる。
- 発生し易い場所に補強リブを設ける。
- 中子は出来る限り中空化するか、砂盗みをする。
- 鋳鋼の微少亀裂の場合はSを0.02%以下にする。
- 熱間亀裂の起こりにくいアルカリフェノール自硬性等の造型プロセスを使用する。
- フラン自硬性ではリン酸系の硬化剤を使用する。またはホウ酸を砂に添加する。
はじめに
このプロセスは、アルカリフェノール樹脂を混練した砂に、硬化剤のギ酸メチルガスを通気させることにより、秒単位で硬化できるプロセスです。樹脂ならびにギ酸メチルには、イオウ分を全く含んでいません。鋳型の崩壊性や高温でのナリヨリ性が良好です。
特長
- ガス硬化のため秒単位で造型できる。木型、樹脂型、金型とも使用できる。
- ギ酸メチルは臭気が少なく、毒性も少ないため、中和処理は必要ない。
- ガッシング後のパージは短くできる。
- イオウ分を全く含まないので、鋳鋼の浸硫ならびにダクタイル鋳鉄の球状化阻害を起こさない。
- 鋳型の耐湿性が良好。
- 鋳型の崩壊性が良好。
- 鋳型の熱間強度が良好で大物鋳鋼品にも使用できる。
- 鋳型の膨張が少ないので、ベーニング欠陥を減少できる。
- 高温での鋳型のナリヨリ性が良いので、鋳鋼の熱間亀裂を減少できる。
- 鋳鋼での浸炭が少ない。
- 鋳鋼・鋳鉄・銅合金・アルミ合金、いずれの場合も良好な鋳肌が得られる。非鉄合金の場合無塗型でも良好な鋳肌が得られ、着色もない。
- 混練時の臭気が少なく、鋳込み時の臭気も少ない。
種類 | 800AK | 820L2 | 硬化剤・ギ酸メチル | |
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外観 | 水溶性液体 | 揮発性透明液体 | ||
主成分 | アルカリフェノール樹脂 | ギ酸メチル | ||
粘度( 2 5 ℃ ) | 80~100mPa・s | 80~100mPa・s | - | |
比重( 2 5 ℃ ) | 1.21~1.23 | 1.21~1.23 | 0.97~0.98 | |
特長 | 速硬性 高強度 ナリヨリ性大 |
耐熱性良 耐塗型性良 |
硬化用ガス | |
消防法 | 非該当 | 第4類特殊引火物 | ||
(比重と粘度はいずれも代表値) |
使用方法
- このプロセス以外の砂を混練したミルを使用する場合は一度洗浄してから使用して下さい。
- 樹脂の添加量は珪砂では1.3~2.0重量%、ジルコン砂とクロマイト砂では0.5~1.5重量%が標準添加量です。
- ギ酸メチルはガス化して使用しますが、金型の場合、その使用量は樹脂に対して20~30 重量%、木型の場合30~40重量%程度で硬化できます。但し、シール状況によりギ酸メチルのガス使用量は変化しますので、ガスが漏れないようにシールを充分にして下さい。
- ベントホールは、コールドボックス法(アミン)に比べ若干少なくて済みます。
気温:20℃,湿度:60% | ||||||||
骨材 | 樹脂 | 圧縮強さ(MPa) | ||||||
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種類 | 率 | 通気直後 | 1Hr | 24Hr | ||||
シリカサンド | PHENIX 800AK |
1.75 | 2.89 | 3.67 | 3.75 | |||
2.0 | 3.27 | 4.08 | 4.37 | |||||
2.25 | 3.78 | 4.58 | 4.89 | |||||
クロマイト (CR-55) |
0.75 | 3.28 | 4.14 | 4.98 | ||||
1.0 | 3.82 | 4.94 | 5.43 | |||||
1.25 | 4.34 | 5.86 | 6.09 | |||||
ジルコン (EB) |
0.75 | 4.43 | 5.79 | 6.05 | ||||
1.0 | 5.57 | 6.48 | 6.81 | |||||
1.25 | 5.92 | 6.86 | 6.98 | |||||
オリビン6号 | 2.5 | 3.02 | 3.21 | 3.51 | ||||
3.0 | 3.54 | 3.96 | 4.18 | |||||
3.5 | 3.82 | 4.64 | 5.04 | |||||
本結果は代表値であり、保証値ではありません。 |
荷姿
項目\容器 | 石油缶 | 耐圧缶 | ドラム | コンテナ |
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樹脂 | 20kg | ―――― | 240kg | 1,000kg(1t) |
硬化剤 | ―――― | 20kg | ―――― | ―――― |
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